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拝啓 天白ばあちゃん殿 ~初七日~


2010.11.17

水曜は気持ちの整理つかんまま新幹線へ。
ひっさしぶりに乗ったけどまさかこんな機会とはな。
と車内でタバコ吸ったり麻雀の本読んだりしてもなんか落ち着かず。

名古屋駅で乗り換えて夕方笠寺駅着、タクシーで斎場へ。
着いたらいとこのあっくん夫婦が受付しとってうちの兄貴夫婦もおったで合流して。
奥の親族控え室にみんなおって。もうこのへんからどの面さげていったらいいかわからんかったけど。
とりあえず親族はみんな落ち着いた様子だったでよかった。
おじいちゃんもちょっと元気なかったけどまあ大丈夫そうで。

BGMはおばあちゃんがここ最近ずっと好きで、足腰まだ元気だった頃はコンサート行っとった氷川きよしをエンドレスで。

段々町内会の人々、うちの親父のお兄さん夫婦やら集まってきてお通夜開始。

今はスライドショーなんか流して在りし日を偲ぶんだね。昔アルバムで見た写真やら、俺がガキの頃のおばあちゃんの姿や最後に写真撮った時(うちの兄貴夫婦の新築祝いにうちの両親と行った10月)の姿なんか見て。
段々目頭熱くなってきて。

お通夜終わって希望者はおばあちゃんの顔見れるんだけど俺どうしてもいやで。姿違うおばあちゃん見るのやっぱ認めたくなくて。
うちのおかんが「おばあちゃんの顔見た?」聞くで「いや、別に今日じゃなくてもいいでしょ、明日が本番なんだし」言ったらおかんも悟ったんだろうね、ちょっと潤んだ目で「見たってよ」言われて。
まあこれ以上やりとりしたらどっちも泣いてまうな・・って見に行って。

そしたらこれがまあ普通の寝顔なんだな。
ちょっと死に化粧言うのかな?しとるで蝋人形みたいな色しとるんだけど、おばあちゃん出っ歯だもんで口少し開いて寝るんだよね、そのまんま。
ややもするといきなりでっかい目開けそう。

はれ?思って。
いや、これやっぱり死んどらんのでないかな別に、と。
なんかその辺からいつもの割烹着で背中丸めてでかい目あけて出迎えてくれるんでないかな、と。
そんぐらい普通の寝顔でした。

夜になって俺と両親、母親の妹(うちの母方の祖母なので)夫婦がそのまま斎場に止まることに。控え室でメシ食って酒飲んで。タバコ吸いに行ったら
おじさんがぽつぽつ今回の顛末話してくれました。

元々先週の金曜の夜、おばあちゃんがいつまでも風呂からあがってこんもんでおばちゃんが様子見に行ったら風呂場でうめき声がして。開けたらおばあちゃんが洗い場にうずくまって寒い寒い言っとって。すぐ救急車呼んで。
土曜は本当やばくて医者からも覚悟するよう言われたらしいんだけどそっから持ち直して日曜にはICUから一般病棟移るくらいまでになって。
おじいちゃんとかいとこもみんな日曜には会いに行ったらしい。
月曜の夕方なんか喉につまるから水が飲みたいと言い出して(年寄りだもんでよく物が喉につまりやすい)。ちょうど看病をうちのオカンからおばさんに交代する時だったもんでちょっとみんなが目を離して気がついたらもう痙攣が始まって・・・医者ももう手遅れとのことでした。

平成22年11月15日月曜、午後6時5分。
大動脈瘤破裂。

俺が言うのもなんだけど。本当に万人に愛される人で嫌いな人なんかおったんかな?という人でした。いつもクセなく明るいし真面目だしよく働くし。
お坊さんも言っとったけど独特のダミ声に特徴あって。だで尚の事今でもあの声が聞こえてきそうなんだよなあ。

通夜の夜ちょっと不思議だったのはおばあちゃんの顔見たりしながらもう寝るわーとか言っとったんだけど俺一人でおった時急に家紋映すモニターが点滅しだしたんだよね。朝には直っとって。斎場の人そんな直す時間あったっけなあ・・俺が来たでおばあちゃんなんか合図送ったんかなあ・・・とぼんやり思ったり。

んで朝になり告別式始まって。
一番きつかったんはおじいちゃん気力振り絞って最後のお別れにきて。
棺桶の蓋閉める前泣きながらおばあちゃんの顔なでておでこにチューしてずっとありがとうありがとうって。もうみちゃおれんかった。
出棺の時もじいちゃんがおばあちゃんの声ずっと呼んどって。
あれは当分頭離れそうにないわ。

一緒に八事の火葬場行ってお骨拾ってまた斎場戻ってそのまま初七日やって。

ひとまず天白ばあちゃんは家の祭壇に住むことになりました。

少しは吹っ切れたけどまだまだ心の中が重いというかしこりがあるというかぽっかり穴が開いとるというか。

当分俺は、普通におばあちゃんがふらっと現れるとどこかで思いながらすごし続けると思います。
by writingonthewall | 2013-11-16 00:54 | 雑記
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